昨日渡辺家に来てくれた陶芸家がくれた野菜である。ここにあるだけの野菜をそのままくれた。達人のセレクト。すごいひとである。
今日体重を測ったらまた1KG減っていた。これだけ増減が激しいとダイエットする気がなくなる。
明日からカナダで一緒に働いていたひとが私の東京の会社に合流する。不思議な縁だ。
おわり(この野菜は本当にすごい)。
渡辺家に陶芸家がやってきた。
以前にアトリエで陶芸体験をさせて頂いた方で、焼きあがったぼくらの植木鉢を持ってきてくれた。これはかなり嬉しい。最近我が家ではくだもののタネなんかを発芽させ過ぎて鉢不足なので、植えるべきものは決まっている。順番待ちの状態である。話は変わりますが、2週間くらいまえにゴーストライターはお腹まわりのぜい肉が気になって夕食の量を12分目から10分目に減らすという「ヒトとして当然」ダイエットを始めた。毎朝体重を測ったら、2週間で体重は2KG強減った。しかし昨日と今日大食してビールもがばがば飲んだので、さっき計ってみたらまた2KG増えていた。2週間で減らした体重が2日で戻ってしまった。「この調子なら2ヵ月で40kg台」と言って笑っていたのに、リバウンドというにはあまりにつらい変化である。また最初からやり直し。
和名ムラサキウマゴヤシ。
ウマのえさになるのは成長してからで、とても栄養がある。ニンゲンが食べる時は発芽したてのもやし状態を食べる。
モノを売るにはつくづくネーミングが大切だと思うが、これはすごい。忘れにくい。
ネーミングがすごい野菜は、「桃太郎トマト」とか「ほんしめじ」である。ちょっとおいしいトマトと、シメジに似ていなくもないキノコであるが、言葉のパワーで味のおいしさを最大限にいかしている。ゴーストライターが忘れられない言葉は「
ダメ絶対」である。動機やスタイルがどうであれ忘れにくいものはすごい。
ピーマンと大根とたまねぎの煮物をクミンシードとターメリックで味付けしたもの。こんな食べ物はたぶんインドにも世界のどこにもないが、渡辺トモコの創作である。彼女の創作料理はなかなか2度同じレシピが登場しないので、ひょっとしたらいきあたりばったりなのかもしれない。ゴーストライターも大阪のシェアハウス時代は毎日3食3人分を365日作っていた(本当)が、創作料理というものはなかった。その時に一番安い野菜を使い、1日3食3人前(昼食は1~2人分弁当)を1,000円以下におさえるという学校給食並みウルトラコストパフォーマンス料理であった。これをやろうと思うと毎日スーパーに通い、最も安い旬の野菜を把握し、ジャガイモとタマネギとニンジンとキャベツを多用し、(そのころは獣肉を食べたので)激安食料品店で恐ろしく安いチキンを買って細かく分けて毎日少しずつ食べた。恐ろしく安いチキンは本当に安かったのだがその話はまた今度。
デパ地下野菜売り場には世界中の国々からさまざま野菜が輸入されてきた。フィリピンのバナナ、アメリカのブロッコリー、くらいは箱を見ると英語が書いてあるのでなんとか分かったが、メキシコのインゲンマメ、みたいになると、冷凍室で凍えながらスペイン語を解読しなければいけないので大変だった。そんなある日、野菜売り場のバックヤードに何も書かれていない平べったい段ボール箱がやってきた。箱を開けると、『マツタケ』がぎっしり入っていた。店長に「これ、どこから来たと思う?」と訊かれたがまったく想像もつかなかった。『マツタケ』は北朝鮮産であった。平壌→北京→東京というルートで運ばれて来るということだった。なんか闇のシンジケートみたいな話である。ほかのどの野菜もラベルに「宮崎産」とか「中国産」とか書いてあったが、このマツタケには「マツタケ」とだけ書いてあった。しかし値段の安いマツタケはあっというまに売り切れたのであった。
デパ地下ではときどきまったく理解できない商品が売り場に並んだ。ウドが並んだ時はそれがなにか全く分からなかった(食べたことがなかった)。ウメが並んだ時も、それがウメだとは分かったが、買って帰る人がいったいどうやって食べるのか分からなかった。そういうのはバックヤードでパートのおばちゃんにひとつひとつ教えてもらった。バックヤードのおばちゃん達はデパートの中で一番古かった。野菜が美しく見える切り方、新鮮に見えるパックの仕方、前の店長がどこに左遷されたか、職場の誰と誰が不倫しているか..なんでも知っていて、ずっとしゃべっていて全然飽きなかった。店長としゃべっているよりずっと面白かった。
画像は渡辺家にもやってきたウメ。
デパ地下のハム売り場でも、お中元やお歳暮用のハムはもうぜったい誰も食べようとしなかった。頑丈にパックしてあるので売り場でつまみ食いするのは無理としても、持って帰ろうとする者はいなかった。ぜんぜんおいしくなかったのである。お中元・お歳暮のハムにも一応グラム単価があり、それは100グラム700円などという破格のものであったが、味は店頭売りの100グラム280円のものにかなわなかった。ものの値段は品質によって決まるのではなくて、買うひとのココロで決まるのであった。『お世話になったあの人だからちょっと無理して良い品物を』買おうとすると、そこにはちゃんと落とし穴が待ち構えているのだった。ナマの自然に触れるために潮干狩りに行くと養殖アサリが浜に撒いてあり、学生最後の夏休みに海外ボランティアに行こうとすればその実態は旅行会社のパッケージツアーだったりするのである。でもハムは贈らないより送るほうが、潮干狩りもボランティアにも行かないより行く方がずっとマシで、本気の干潟で潮干狩りをしたら食べられる貝なんてほとんど採れないかもしれないし、本当にヒトが困っているところにボランティアに行っても手ぶらの文明人なんか役に立たないかも知れない。
デパートとは多かれ少なかれ格式を重んじ、それをウリにしているところである。デパートでは来客がやや高めのお金を払って、品物プラス快適さや自尊心の充足を買う。えてしてそういう場所には『クレーム』が大量発生する。生鮮食品を扱うデパ地下はまさにクレームなんか言い放題である。以前にメロンの話のところでも書いたけれども、基本的にデパートではクレームに対して争うことをしない。特別なシチュエーション用のレンタル衣装なんかの例外を除いて、商品に対するクレームは同じ商品(と時々おまけ)を差し出すことで解決するし、店員の『そそう』にはマネージャーが頭を下げてお詫びの品を手渡す。論理で勝敗を決めるのではなく、『実弾』で相手を撃墜する。ゴーストライターも『バナナを2本買ったら傷んでいた』ならババナ3本を、『ローストビーフが生焼けだった(?)』ならひとつ値段の高いローストビーフを包んで、敬語を間違えずに相手の目をしっかり見て差し出した。解決率はほぼ100%で、ものすごい社会勉強になった。しかしそういうデパートの『必殺テクニック』が無力になるシーンもあった。一度は冷凍食品のケースをはさんで立っていたゴーストライターの前に×キブリが落ちた。もうすこし詳しく言うと、天井から落ちてきた×キブリがお客さんと冷凍ケースの間に落ちたのである。このシーンに対応しているマニュアルはどこにもないと思うし、ゴーストライターもノーガードで立ち尽すしかなかった。おそるべきピンチであったが、お客さんは大阪のおばちゃんであったので、『おにいちゃん×キブリがおちてきたで』と言って踏みつけ、ぼくから冷凍食品を買っていった。この時の教訓-100%勝ち目のないピンチもノーガード戦法で3回に1回くらい勝てる-は今でもゴーストライターの人生に脈々と息づいている。画像はまあ関係ないけど孵化数十分後のテントウムシ。
デパ地下のハム売り場では、年2回スペースが拡げられ箱入りハムがずらっと並べられて、ハムをお中元やお歳暮に送る人たちがたくさん買いに来た。売り場に立って、お客さんから注文を取るのは新人バイトの重要な仕事であった。お客さんはぼくらにいろいろな質問をした。箱入りのセットには大抵ロースハムとボンレスハムが並んで入っていたので、一番数の多い質問は『ロースハムとボンレスハムはどう違うの?』であった。日本はヒト使いが荒い時代で新人は全くなんにも知らずに立たされていたので、本気で「そんなもん知るか」と思ったが、あるお客さんが『ロースハムは脂身が多くて、ボンレスハムはあっさりしてるのよね』と言ったのを聞いてから、そう答えるようになった。ハム中元/歳暮コーナーではXッポンハムとXトウハムという2大ハムブランドがハムを売っていて、お客さんは必ず『
サンプルのハムが大きいほう』を買った。片方がサンプルをちょっと大きくするともう一方も負けずにさらにもうちょっと大きくしたりして、ぼくらはそれを見てこうやってヒトは道を外れていくんだなと思ったりした。
画像は昨日の続きで、さなぎから孵ったばかりのテントウムシ。ぶよぶよである。
ベランダのユスラウメにアブラムシがついて困っていたら、テントウムシがやって来た。テントウムシもそんなに体が大きくないので、何百匹もいるアブラムシのごく一部を食しただけでどこかに去っていった。しかしテントウムシは去るまえにちゃんと卵を産んでいき、卵からは何百匹という幼虫が生まれて、そのうちの2匹がさなぎになった。さなぎは2匹とも無事脱皮してテントウムシ成虫になったが、テントウムシ成虫2匹もアブラムシを絶滅させることなくまたどこかに飛んで行った。しかしまた別のテントウムシがどこかから飛んできて、アブラムシをちょこちょこ食し、また卵を産んだ。この間約1か月の出来事である。昆虫の成長はめまぐるしい。画像は2代目テントウムシの脱皮シーン。
今日はおやすみ。
画像は高原ロッジのすぐそばの牧草地。行くべし。
カナダに『
クラマト』(このサイトはなかなかすごい)という飲み物があった。「クラム」と「トマト」の造語で、MOTT`Sというメーカーが作っているはまぐり味のトマトジュースである。スープ的な味がしてやや塩味がきつく、そのまま飲むよりはウオッカやビールで割って飲むのがおいしい。でもクラマトでなくてもトマトジュースのビール割りはとてもおいしい。この飲み方が最も威力を発揮するのは冷蔵庫に発泡酒しかないときである。発泡酒の一番おいしい飲み方はトマトジュース割りである。割合は適当(1:2~1:4)で、ビールが多め。かならずトマトジュースを先に入れること。逆だとグラスが泡でいっぱいになって、飲むまで5分くらいかかる。大阪のシェアハウスで発泡酒のトマトジュース割りを365日飲んでいた。コストが低く、作り方が簡単で、味に飽きることがない、完成された飲み物である。
ゴーストライターが学生時代を過ごした大阪府のS市にはそのころ2軒のレゲエ喫茶があり、それぞれマリファナとコカインで検挙された。両方とも暗い店内でラムコークを飲むような店であったが、コカインのお店のメニューにはなぜかこのサーモンごはんがあって、はじめて食べた時はこんなにうまいものが世の中にあるのかと思ったくらいうまかった。焼き鮭をほぐしてご飯にのせ、大葉の細切りとゴマ(本当は白ゴマがベター)ともみのりをのせる。そうするとなぜかご飯が甘くなるのである。ちなみにマリファナのお店では、ホットコーラがおいしかった。
お湯を沸かして、海老をゆがき、海老をゆがいたお湯で、センヤイという平太麺をさらにゆがく。フライパンに菜種油をひき、細かく切った厚揚げを炒め、次に長ねぎとトマトを入れ、トマトから水が出たら麺を入れる。エビ塩、スイートチリソース、ナンプラーの順(溶けやすい順番)に味をつける。火を止めてからもやしを入れ、さらに盛り付け、きゅうり、エビ、パクチーを添え、レモンをかけて召し上がります。タイで食べるパッタイは砂糖が入って甘く、ピーナッツも欠かせないポイントですが、渡辺トモコのパッタイは絶品。トマトとナンプラーとモヤシとパクチーと米麺と薄いチリソースの具合が絶妙であった。
右手前の透明な飲み物は芋焼酎。
デパートにはたくさんの人が働いていて、働いているヒトの間には階層が出来上がっていた。階層とは、『生鮮食品(肉・魚・野菜・総菜=ビニールの手提げ袋で持ち帰るもの)』、『生鮮でない食品(菓子・お茶・お酒=箱入りで売っているもの)』、『服飾品(デパートの紙袋で持ち帰るもの)』、『ブランド服飾品(ブランドの紙袋で持ち帰るもの)』というような分類であり、それぞれの服装は、『白衣に白長靴』、『白衣に皮靴』、『デパートの制服』、『かっこいい私服』であった。肉汁の染みた白衣を着た僕たちにとって、黒いワンピースを着て美しく化粧した女性達はなんというかちょっと話しかけることも禁止された感じの高貴な存在であった。社員喫茶室では僕たちはスポーツ新聞を広げてミックスジュース(という白濁した飲みものが必ず大阪の喫茶店にはあった)を飲み、彼女たちは脚を組んでコーヒーを飲み細いタバコを吸った。学校で習った『人間は生まれつき平等』という教えは完全に無力だった。彼女たちが僕らの売り場にやって来て買い物をする時には僕らは汚れた手で彼女たちに触らないように気を付けたし、僕らが用事で服売り場に行く時には自分達のシロナガグツを低俗なものだと思った。仲の良い友達同士が一緒にバイトに採用されて違う売り場に配属されたとしても、階層はふたりを歴然と分断した。僕らは服装が人間の価値を決めることを学んだのだった(あれ?オチがない)。
もう何年も前からベランダでごはんを食べたくて食べたくて、引越するたびに新しいアパートのベランダでトライしてみたのですが定着しなかった。今のアパートに来て、初めてわりとムリなく実現しているのですが、苦節何年もの失敗の末にやっと見えてきた「ベランダメシ定着の条件」とは、『近隣住民と目が合わない』『直射日光が当たらない』『テーブルクロスを使う』『家にTVがない』ことである。とくに最後の条件は大切である。たぶん今までのアパートでベランダメシが定着しなかったのは、部屋にTVがあったからであった。人間なんてそんなもんである。真の理由というものは常にシンプルでわかりやすい。
朝食は毎日米食にしているのですが、ベランダで食うときはパン。
自分自身の豆カレー好きにはあきれる。こんなにおいしいものはないです。画像は渡辺トモコが買ってきたひよこ豆カレー。ものすごくおいしくて500円。
オクラには強烈な思い出がある。ゴーストライターはバングラデシュのチタゴン州ベタギ村の仏教系アシュラム(そこは孤児院のようなところだった)で毎日カレーを食べていた日々があって、孤児カレーは予算がめちゃくちゃに限られていたので決しておいしくなかったのですが、ある日のカレーはオクラカレーであった。洗面器にゴハンがごそっと入っていて、ターメリック味のお湯のようなカレーが1カップ分くらいかかっていて、オクラの切れ端が数切れのっているようなものであった。その時オクラは旬で安かったのである。オクラ1KGが3円であった。農産物の値段は借地代+農夫の人件費+流通コストである。これでは経済が破たんする以外にない。モノが安いことに憤りを感じたのは先にも後にもこの時だけであった。バングラ物語はまたそのうち。
The有頂天ホテル」で有名になった「筆耕室」はデパ地下のあるデパートにもあった。書道の達人が座っていて、店内に貼りだす案内(XX御一行様とか)なんかの、ヘタな字が許されないものを書いてくれた。達筆であった(あたりまえ)。ハム売り場ではお中元・お歳暮の時期には当然売り場を拡大して全国配送の進物を売りまくった。結構意外だったのは、全国配送でもその売り場でハムを包装して発送していたことだった。そんなの配達先に近い営業所から配達すればいいのに、と思ったけど、どういうわけかそういうシステムにはなっていなかった。お中元やお歳暮には「のし」を付けた。紅白のリボン結びの「お中元」「お歳暮」と書いた「のし」に、送り主の名前を書いて送った。この名前を書くときに、大株主とかのVIPや、ややこしい送り主のときは筆耕室に行って達人にその部分を書いてもらった。筆耕室の人は、カタカナであろうがアルファベットであろうが、どんな字でも美しく書いた。書いてもらった「のし」は売り場のみんなでしげしげ眺めて「上手だね(あたりまえ)」から、包装して配送に出した。しかし、恐ろしいことに、普段はゴーストライターを含めたド素人が筆ペンで「のし」を書いていた。書いているうちに上手になると思って書き続けたが、お手本があるわけでもなく、精神を落ちつけて姿勢を正して書くわけでもなかったので上達することはなかった。罪深い所業である。画像はフランスパン・きゅうり・レタス・サーモン・クリームチーズ・サンドイッチ。クリームチーズにはディルが入っている。
THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション
オオシマヤスカツという石垣島の人の島時間というCDはふわっと柔らかい感じの沖縄の音楽で大変心地よい。このCDの一番いい部分は最初の曲の前奏の出だしの優しいギターの音で、ショーロクラブというグループのササコシゲハルというひとが弾いている。CDの最初の音かくあるべし、というようなシンプルで柔らかくてとてもいい演奏である。この写真は「島時間」の裏ジャケット。100点である。
アマゾンで見る:島時間~Island Time~
野菜売り場のバックヤードで最も重要な仕事のひとつは「ラップかけ」であった。様々な形のトレイに形よく野菜をのせて、上からラップをかぶせる。業務用のラップは幅広くて厚手で専用のカッター台にセットされていた。ベテランが張ったラップと新人がやったものでは、野菜の価値が全然違って見えた。上手なひとがキレイに力強く張ると野菜がみずみずしく新鮮に見えたし、張りがちょっとでも弱かったり、端っこのほうに小さいシワがあるだけでもう売り場に何日も放置してあるような古い野菜に見えた。ラップ張りは難しかった。力を入れ過ぎるとトレイが割れてしまったし、力が均等に加わっていないとすぐにシワが出来た。理想的にラップをかけられた野菜は、蛍光灯の光を反射してツヤツヤと光り、とてもおいしそうだった。
画像はキュウリ、トマト、卵炒め。上海ではキュウリ抜きのを食べた。
前回「デパ地下物語6.」では「食べ物の値段と味はまったく関係ない」ことを学びましたが、今日はその続きです。デパ地下には大抵、2ヶ所フルーツ売り場がある。進物用のフルーツ売り場と、自宅に買って帰って食べるフルーツ売り場である。例えば「マスクメロン」は前者で、「バナナ」は後者である。それはまあいいのだけれど、問題は、前者でマスクメロンが4,800円、後者(買って帰って自宅で食べる用の売り場)にも同じようなマスクメロンがあって、1,500円だった場合である。この値段の違いは何かというと、「やっぱり進物用だし、4,800円のは味が違う」→間違いです。「ゴージャスな包装にお金がかかってる」→これも違います。デパ地下では進物用のマスクメロンは「お客様が買いに来たらピカピカの状態で棚に並んでいないといけない」のです。棚にあるうちに賞味期限を迎えて廃棄処分されるメロンが常にある-そんなに毎日いくつも売れるものではないのに、常に棚にはメロンがいくつも並んでいなければいけない-ということです。つまり正解は「捨てる分も値段に入っている」です。でもそれは当然のシステム。デパ地下では、進物にもらったメロンでもちょっと傷んでいた、といえば快く新品と取り換えてくれる。メロンはたくさんあるのである。
画像は今日遊びに行った高尾山の稲荷山ルート終盤。新宿から片道370円で行ける山はなかんかない。
多くの食品売り場がそうであるように、ゴーストライターの働いていたデパ地下のハム売り場でも「つまみ食い」は常習化していた。これを読んでいる方々が「デパ地下で店員がつまみ食いしているのを見たことがない」ように、我々も絶対にお客さんに見られることなく、しかし大量につまみ食いをした。売り場はハム、ウインナー、焼豚、ローストビーフ、サラダ各種、コロッケ、ミンチカツ...とよりどりみどりの食材にあふれていた。新人はなんでも食べた。彼等はなぜ先輩たちがハムやローストビーフを食べないのか不思議がった。しかし彼等もすぐにその理由を理解した。ハムもローストビーフもコロッケもサラダも「まずかった」のである。売り場のモノを一通り食べたあとは、誰もそういうものには手を出さなかった。食べるのは、厨房のフライヤーで揚げた粗挽きウインナーであり、焼豚であった。デパ地下ではじつにたくさんのことを学んだが、「食べ物の値段は味にはまったく関係ない」ということもそのひとつであった。
きょうもちょっとお休み。
O157をウイキペディアで調べていたら、生レバーから感染することがあると書いてあった。カイワレにも生レバーにも罪はありませんが、ゴーストライターは野菜売り場やハム売り場のほかに精肉売り場でも働いたことがある(渡辺トモコと出会う前で、肉食であった)。O157は何度も忘れた頃に日本のどこかで流行ってニュースになった。ゴーストライターが精肉売り場で働いていた時にも一度ニュースを騒がせて、せっかく仕入れた生レバーがお蔵入り(店頭に出ることなく廃棄処分)になったことがある。そんなときバックヤードではゴーストライターを含む若くて胃腸の強い男性従業員がマクラのような巨大生レバーを切り分けて食べるのであった。画像は今週図書館で借りてきたCD。左上のやつが良かった。
毎年決まった時期に東京都内各地でいっせいに排気ガス測定をする、というイベント(?)があって、今年は6月5日午後6時から24時間、都内の何百人かの協力者が統一規格の小さいカプセルを午後6時に開けて自分の家や近所や排気ガスが気になる交差点に置き、次の日の午後6時にふたを閉める。カプセルには試験紙のようなものが入っていて、いっせいに回収されてそれぞれの排気ガス濃度が測定された結果を後日教えてくれる。今年は渡辺家も参加します。どこが濃くてどこが薄い、という結果よりも、数年間で改善されているかどうか(行政は改善していると言ってるけれども)というのが大きなポイントらしい。東南アジアや中国の大都会に行くと(ときどき日本でも)、ものすごい排気ガスでぶったおれそうになって、この空気の中で生活しないといけない人間にはいくらなんでも「ノー」と言う権利があるよなあ、と思う。
そのむかし、
O157という細菌による食中毒が日本で初めて流行ったとき、大阪府堺市のカイワレダイコンが原因では!?という報道があった。この報道はのちに否定されるのであるが、堺市のカイワレ農家はおそるべき風評被害を受けることになった。そのときゴーストライターは大阪府堺市のとあるデパ地下の野菜売り場でヘラへラと野菜を売っていた。しかしデパートの動きは素早かった。「O157はカイワレが原因!?」というニュースが世に出た朝、開店前に「カイワレ売るな」の指示が出た。ゴーストライターがその理由を知ったのは昼過ぎであった。それから数カ月間、カイワレダイコンが入荷することはゼロであった。きっと大阪中の人々がカイワレダイコンを食べるのを控えたし、大阪中の八百屋がカイワレダイコンを仕入れるのをやめたし、そうするとカイワレ農家は巨大な借金を抱えて倒産するしかないのであった。カイワレダイコンはとてもおいしい。画像は、新ゴボウ+タマネギ+ニンジン+コールスロードレッシング+バルサミコ酢のサラダ。
ちぢみ。強力粉と薄力粉とニラと白葱とイカとキムチと卵とごま油で出来ている。ポン酢にレモンを足したもので食べ、燗の紹興酒で頂きました。絶品であった。
今日はこれだけ。
ホームページを作りなおしました。以前のはマイクロソフトワードで作っていたので(笑)、マックやモジラの人は見られないというとんでもないサイトだったのですが、大丈夫になりました(たぶん)。
掲載作品も増えたり替わったりしているので、おひまなときに見てみて下さい。
でもこれからリンク貼り違えとか誤字脱字とかぼろぼろ出てくるので直すのがたいへん。
アフィリエイト(商業バナーリンク)もぼちぼち始めます。目障りかと思いますが大目に見て下さい。
トップのネコの絵は気に入っている。
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