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2008年6月24日火曜日

デパ地下物語13.

デパ地下のハム売り場でも、お中元やお歳暮用のハムはもうぜったい誰も食べようとしなかった。頑丈にパックしてあるので売り場でつまみ食いするのは無理としても、持って帰ろうとする者はいなかった。ぜんぜんおいしくなかったのである。お中元・お歳暮のハムにも一応グラム単価があり、それは100グラム700円などという破格のものであったが、味は店頭売りの100グラム280円のものにかなわなかった。ものの値段は品質によって決まるのではなくて、買うひとのココロで決まるのであった。『お世話になったあの人だからちょっと無理して良い品物を』買おうとすると、そこにはちゃんと落とし穴が待ち構えているのだった。ナマの自然に触れるために潮干狩りに行くと養殖アサリが浜に撒いてあり、学生最後の夏休みに海外ボランティアに行こうとすればその実態は旅行会社のパッケージツアーだったりするのである。でもハムは贈らないより送るほうが、潮干狩りもボランティアにも行かないより行く方がずっとマシで、本気の干潟で潮干狩りをしたら食べられる貝なんてほとんど採れないかもしれないし、本当にヒトが困っているところにボランティアに行っても手ぶらの文明人なんか役に立たないかも知れない。



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