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2008年4月19日土曜日

大塚物語1


その木造アパート-大塚アパート(仮名)-は護国寺というお寺の裏手(住所は大塚)にある人家密集地帯の割と大きめの家の敷地内に建っていて、渡辺トモコとゴーストライターはその管理人として住み込むことになったのであった。木造二階建て風呂なし、トイレ・キッチン共同、アパートに入るときはクツを脱ぐというスタイルで、管理人室は4.5畳と3畳の部屋が1畳の板の間をはさんでL時型に並んだ部屋で、アパートの1階、入口の隣にあった。部屋の前にはキッチンがあり、キッチンの前にはピンク電話があった。大塚アパートには住所がなかった。母屋=大家さんの家に番地はあったのだが、アパート独自の番地はなく、「何号室」という区別もなかった。郵便物はピンク電話の脇の状差しに入れられ、各自が部屋に持ち帰った。管理人室以外の部屋の広さは3畳で、ベッドスペース1畳分あった。1畳分のベッドスペースは、高さが半分-つまり隣の部屋どうし上下に入れ子になっているのであった。遠い時代の話に聞こえますが、わずか5年前のことである。管理人としての仕事は、住民が行儀良く生活するように「見張る」ことと、共有スペースの掃除をすることであった。続く。
写真はベランダのカモミール。






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