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2008年7月16日水曜日

バンクーバー物語3.


バンクーバーで住んでいたアパートはめちゃくちゃ市街中心地であったが、300メートルくらい離れたところに公園があった。公園はものすごく広くて、海に囲まれていた。公園はタコのあたまのような形をしていて周囲は10KMくらいあった。外周は延々と続く海沿いの遊歩道で、中心部は奥深い森だった。夢のような環境であり、「世界でいちばん住みやすい都市」になっていたりしたが、先進国の都市にこういう公園があるとそこに「犯罪」が発生する。ニューヨークでは早朝にセントラルパークをジョギングしてはいけないとガイドブックに書いてある。ぼくらがバンクーバーに住み始めて間もないころ、深夜アパートの前の道にパトカーが集結し、翌日公園でジョギング中の女性が殺されたニュースが流れ、犯人は捕まらなかった。公園の森が深すぎるのである。アパートの窓から見える森は北極までつながっていた。殺人事件の翌日から公園はジョギングする人であふれていてすごいと思った。



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